• 2011.1.25 「石原都知事の同性愛者差別発言」への抗議及び要請書

    投稿 1月 27th, 2011

    「東京都知事本部 知事石原慎太郎 」宛てに抗議及び要請書を送付しました。

    「石原都知事の同性愛者差別発言」への抗議及び要請書

     東京都知事・石原慎太郎様

                                          2011年1月25日                                           

                石原都知事の女性差別発言を許さず公人の性差別をなくす会

    私たちは女性差別をなくし、女性の人権の確立を求めて活動している市民団体です。特に、差別を拡大していく恐れのある公人の性差別発言に対して取り組みを行なっています。

    性的マイノリティーに対する差別や偏見は、未だ根強く残り、家族や友人にもカムアウトできないという現状があります。そうした認識すらなく、知事は以下のような発言を行ないました。

    12月3日、都PTA団体などが「都青少年条例」改正案の成立を求める要望書を都知事に提出した際、知事は「子供だけじゃなくて、テレビなんかにも同性愛者が平気で出るでしょ。日本は野放図になり過ぎている。使命感を持ってやります」と。

    さらに、都知事の定例会見が行なわれた12月7日、「どこかやっぱり足りない感じがする。遺伝とかのせいでしょう。マイノリティーで気の毒ですよ」「ゲイのパレードを見ましたけど、見てて本当に気の毒だと思った。男のペア、女のペアあるけど、どこかやっぱり足りない感じがする」と。この一連の発言は、かつて「ババァは有害」と知事が発言したのを聞き、地面が揺れた感覚を思い起こさせるものでした。

    都知事の言う、同性愛者は「どこか足りない」に科学的根拠がないことは明らかです。米テキサス州ヒューストンの市長、アニス・パーカー氏、スイス・チューリヒの市長、コリーヌ・マウフ氏、フランス・パリの市長、ベルトラン・ドラノエ氏はそれぞれ同性愛者であることを公表しています。また、「遺伝とかのせい」も科学的根拠のない不正確な情報であり、「ヒトゲノムと人権に関する世界宣言」に抵触します。  

    さらに、都の人権施策の啓発活動強調事項(2010年度)には「性的指向を理由とする差別をなくそう」「性同一性障害を理由とする差別をなくそう」「女性の人権を守ろう」他が挙げられているのです。

    性差別をなくし、だれもが平等で生きやすい社会を目指している私たちは、公人である東京都知事が行なった差別・蔑視、人権侵害を看過することはできません。

    私たちは「ババァは有害」と知事から差別された女性としても、知事が今回の差別発言に対して公的・社会的責任を取るよう、以下のことを求めます。

    1、差別発言の謝罪と撤回

    2、謝罪と撤回がなされない場合、都の施策を遂行できないものとして辞任する。

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