インターネットの功罪

わたしは、性暴力やDVなどの電話相談を受けている。

その中で日々痛感していることはインターネットや情報化社会の進展とともに、手軽に撮影して、それらを公開できるようになったことにより、従来とは異なる性暴力が極めて深刻になっていることである。たとえば、「道を歩いていたら、ビル影に引きずられて下半身を撮影された。怖くて外に出られなくなった」「性行為を動画で取られ、学内に転送され、うわさされている」などの相談があった。 公開された情報は、回収・消去はできないので、被害者は深く傷つき回復には長い道のりが必要となってしまう。

性暴力に限らず、インターネットを通して、誹謗中傷や個人攻撃が行われると事実と違っていても、その言質や映像が一人歩きしてしまう。その危険性を自覚しないと差別や暴力を助長する手段になりかねない。

性暴力被害者支援をやってきていま危機感を感じているのは、より安全で豊かな社会を目指すための手段が安全を脅かすものにもなるということだ。人はそれぞれ大切にされ、尊厳をもって生きられるべきだと思う。被害者に寄り添いながら、最近の性暴力の実態に楔を打つ対策も必要だと実感している。(Q)

カテゴリー: 未分類   パーマリンク